参政躍進で「維新食い」はあるか 双方ルーツの大阪で神谷氏てこ入れ、梅村氏合流で風雲急急増する

参政躍進で「維新食い」はあるか 双方ルーツの大阪で神谷氏てこ入れ、梅村氏合流で風雲急急増する

6月の地方選で伸長した参政党が参院選(20日投開票)で勢いづいている。公示後初の週末となった5日、神谷宗幣代表は、日本維新の会が本拠地とする大阪に入り、新人候補らと支持拡大を訴えた。応援演説には維新を離党して合流した比例代表候補も駆け付け、議席を争う他党は警戒を強めている。 【写真】「私をボロクソにいう人たちが、日本をだめにした」参政・神谷氏 ■維新の「聖地」で演説 19人が出馬した大阪選挙区(改選数4)。神谷氏がマイクを握った大阪市中央区の南海難波駅前は、大型選挙で演説会場とする維新にとって「聖地」といえる。2日前の公示日は吉村洋文代表が第一声をあげた。

元大阪府吹田市議の神谷氏は、参政党の最初の拠点が同市内の自身の事務所だったとして「ルーツは大阪」と強調。「大阪の皆さんは維新と(維新創設者の)橋下徹さんに期待して自民党ではだめだと判断した。けれども15年たって、よくなっていない」と主張し、対決姿勢を鮮明にした。 今回掲げる「日本人ファースト」について「外国にお金が流れない仕組みをつくって経済を豊かにし、国民に政治や人生に希望を持ってもらう。その上で外国人も受け入れたい」と訴えると、聴衆から拍手が起きた。 維新の党内予備選に敗れて離党し、参政から比例代表で出馬した梅村みずほ氏(46)も「戦力外通告を受けた私を拾ってくれたのが神谷さん。

この党を日本にふさわしい政党に育てる」と宣言。陣営関係者は「梅村氏の合流で従来とは違う層からも支持を得られるのでは」と期待する。 ■地方組織が拡大 令和2年設立の参政は4年の前回選で神谷氏が比例代表で初当選した。当初は交流サイト(SNS)での動画配信を活動の中心としていたが「支持拡大に限界が見えた」(陣営関係者)として、選挙ビラのポスティングなどの「地上戦」も展開するように。昨年の衆院選で3議席を獲得、梅村氏の合流で党所属国会議員は5人となり、公職選挙法上の政党要件を満たした。

躍進の背景には地方組織の拡大がある。5年の統一地方選では100人の地方議員が誕生した。今年6月の兵庫県尼崎市議選では候補者がトップ当選し、同月の都議選で初の3議席を獲得した。党ホームページによると所属議員は155人。 これまでの政策は、新型コロナウイルスワクチン反対など独自色の強い主張が目立ったが、今回は「日本人ファースト」を掲げ、消費税減税や移民反対、子育て支援など他党とも重なる訴えを展開する。

■「正直怖い」「支持率勝負」

演説後、記者団の取材に応じた神谷氏は、大阪選挙区を東京選挙区(改選数6、補欠1)と同様に「絶対に取らないといけない」最重点選挙区にしたと明らかにした。全体の獲得議席目標も6議席から上積みする考えを示した。

参政の勢いに対し、大阪選挙区で新人2人を擁立している維新の陣営幹部は「ネットでもリアルでも戦略的に活動してきた印象で正直怖い」と吐露。別の関係者も「維新は大阪で自民党から離れた保守層の受け皿だったが、参政にもそうした層が流れつつある」と警戒する。

一方、同じく新人が立候補した自民陣営の関係者は参政の躍進について「票を食われるのはわれわれではなく、維新の方だろう」とし、「粛々と政権与党の実績をアピールしながら組織を固め、浮足立たないようにしたい。王道の選挙をする」と気を引き締める。

自民と連立政権を組み、現職の議席確保を目指す公明党の関係者は「参政は都議選からの流れで勢いがある。わが党の主張が無党派層にも届くよう注力しないと、埋没してしまう」と危機感を示した。

「警戒したところでやることは変わらない。当たり前のことを正々堂々と訴える」と語るのは、新人が議席争いをする国民民主党の府連幹部。最後の4枠目の争いだとして「勝ちに行く選挙。

https://news.yahoo.co.jp/articles/55a7af2c1ca4599ecf745e6cedb27054b7e6831e?page=1

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