高市首相「決断と前進の内閣」「初閣議で経済対策の策定指示」…女性閣僚は2人・初入閣10人

高市首相「決断と前進の内閣」「初閣議で経済対策の策定指示」…女性閣僚は2人・初入閣10人

自民党の高市早苗総裁は21日、国会で第104代首相に指名され、皇居での首相親任式と閣僚認証式を経て高市内閣が発足した。女性首相は憲政史上初めて。石破内閣までの公明党に代わり、日本維新の会との連立内閣となる。首相は同日深夜の初閣議で、経済対策の策定を指示した。 【写真】高市氏の夫、山本 拓氏

 自民、維新両党はガソリン税の暫定税率廃止法案を21日召集の臨時国会で成立させることで合意している。政府・与党は、経済対策の裏付けとなる今年度補正予算案を12月上旬に提出する方向で調整しており、電気・ガス料金の補助や自治体向け交付金の拡充などが盛り込まれる見通しだ。

 首相は就任記者会見で「国民が直面している物価高への対策をしっかりと講じていく」と語った。内閣の基本的な性格については、「この内閣は決断と前進の内閣だ。あらゆる政策を1歩でも2歩でも前進させていく」と強調した。

 首相は組閣に先立ち、維新の吉村代表(大阪府知事)と首相官邸で会談。維新は首相の政権運営に協力するものの、閣僚を出さずに政権を支える「閣外協力」とする。連立政権は衆参両院とも過半数に届かず、少数与党の状況は変わらない。

 両党が20日に署名した連立政権合意書では、食品の消費税率0%への引き下げの検討や災害時に首都機能を代替する「副首都構想」の実現などを明記した。

就任後、初めての記者会見に臨む高市首相(21日夜、首相官邸で)=西孝高撮影

 新内閣では、

女性初の財務相に片山さつき・元地方創生相(66)を起用。片山氏は財務省出身で、高市氏が掲げる「責任ある積極財政」の実行役を担う。女性閣僚は片山氏と、

外国人政策も担う小野田紀美・経済安全保障相(42)の2人。

鈴木憲和農相(43)や松本洋平文部科学相(52)ら計10人が初入閣となった。

 保守派の木原稔官房長官(56)を抜てきする一方、自民総裁選で争った小泉進次郎防衛相(44)、林芳正総務相(64)、茂木敏充外相(70)を入閣させ、挙党態勢を演出した。小泉、林両氏に加え、赤沢亮正経済産業相(64)と城内実成長戦略相(60)は、石破内閣からの横滑りとなった。

 首相・閣僚は全19人で、大阪・関西万博の閉幕を受けて閣僚は1人減った。金子恭之国土交通相(64)は公明の連立離脱に伴い、16年ぶりに自民からの登用となった。政治資金収支報告書に不記載があった議員は閣僚に起用しなかった。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る